頸椎椎間板ヘルニアとは?
頸椎椎間板(けいついついかんばん)ヘルニアとは、首の骨と骨の間にある「クッション(椎間板)」の一部が飛び出し、神経を圧迫してしまうことで、首から肩、腕、手先にかけて痛みやしびれが生じる病気です。
人間の首の骨(頸椎)は7つの骨が積み重なってできており、その間には負担を和らげるゼリー状の組織が含まれた椎間板があります。この椎間板に強い圧力がかかり、中身が外に飛び出して(ヘルニア)、手や腕へとつながる大切な神経に触れてしまうことで、つらい症状を引き起こします。
このような症状はありませんか?
日常の生活で、以下のような首の違和感や、手腕のしびれを感じたことはありませんか?
- 首を後ろに反らすと、首から腕、手先にかけてピリピリとした痛みやしびれが走る
- 肩こりや背中の痛みがひどく、マッサージに行っても良くならない
- 腕や手に力が入りにくく、お箸が使いづらい、ボタンが掛けにくい(巧緻運動障害)
- 上を向いてうがいをしたり、美容院で髪を洗ってもらったりする時につらい
- 足がもつれて歩きにくい、尿が出にくい(※重症化のサインです)
心当たりのある症状が続く場合は、「そのうち治るだろう」と自己流のストレッチなどで首を無理に動かさず、早めにご相談いただくことが大切です。
痛みの原因と発症しやすい方
頸椎椎間板ヘルニアの主な原因は、加齢による椎間板の水分減少(老化)や、日常生活での首への負担です。悪い姿勢が続くことで、首のクッションに過度なストレスがかかり発症します。
- 30代〜50代の働き盛りの方(比較的若い世代にも多く見られます)
- 長時間のデスクワークや、スマートフォンの操作が多い方(いわゆるストレートネックやスマホ首の方)
- ラグビーや格闘技など、首に負担のかかるスポーツをされている方
当院では、スマートフォンの普及により姿勢が崩れがちな若い方から、長年の負担が蓄積したご高齢の方まで、あらゆる年代のトラブルに幅広く対応しています。
当院での診断方法
手のしびれが出た時、「首が原因(ヘルニアなど)」なのか、「手が原因(手根管症候群など)」なのかを見極めることは非常に重要です。両方が合併していることも少なくありません。
当院は整形外科専門医であると同時に、手や腕の神経を熟知した「手外科専門医」でもあります。首の動きの確認や筋力・感覚のテスト(神経学的所見)を丁寧に行うとともに、手や腕の神経が別の場所で圧迫されていないかをチェックします。
※より精密な画像診断(MRI検査など)が必要な場合は、速やかに連携する専門医療機関をご紹介し、スムーズに検査を受けていただける体制を整えています。
当院の治療法
頸椎椎間板ヘルニアは、多くの場合手術をしなくても保存療法で症状の改善が期待できます。
1. 保存療法
まずは首の安静を保つためのカラー(装具)の着用や、神経の炎症を抑える飲み薬を使用します。また、首から肩にかけての筋肉が極度に緊張して痛みが強い場合には、エコーの画像を見ながら安全に筋肉の強張りをほぐす「超音波ガイド下筋膜リリース」を行い、つらい痛みを和らげます。
2. リハビリテーション(最新機器と姿勢改善)
痛みの経過によっては、リハビリ室での治療を並行して行います。深部の筋肉を効果的にほぐす最新の物理療法機器(フィジオアクティブ・フィジオソノ)を活用し、神経周囲の血流改善を促します。
さらに、首への負担を根本から減らすためには「正しい姿勢」が不可欠であるため、メディカルピラティスなどを活用し、ヘルニアが再発しにくい身体づくりを理学療法士が丁寧にサポートします。
3. 重症例への対応
首からの神経痛が長引く場合や、症状が重篤な場合は、信頼できる脊椎・脊髄外科の専門医を責任を持ってご紹介いたします。
院長からのメッセージ
「手がしびれて字がうまく書けない」「いつも首から肩が重痛くて、仕事に集中できない」 頸椎椎間板ヘルニアの症状は、患者さんの毎日から笑顔と活力を奪ってしまいます。
「手のしびれ」には様々な原因が隠れています。当院では、整形外科と手外科、両方の専門医としての知見を活かし、「どこから痛みが来ているのか」を的確に診断します。お薬による治療からリハビリまで、患者さん一人ひとりのライフスタイルに寄り添った治療法をご提案いたします。
「このしびれは首から?それとも手から?」と迷われた時も、どうぞお一人で悩まずに、王子駅前の当院までお気軽にご相談ください。
この記事を監修した人
伊藤祥三(王子駅前さくら整形外科・手のクリニック 院長)
日本専門医機構認定 整形外科専門医・指導医 / 日本手外科学会認定 手外科専門医・指導医

