痛風発作とは?
痛風発作(つうふうほっさ)とは、血液中に「尿酸(にょうさん)」という物質が増えすぎ、それが関節の中で結晶となって激しい炎症を引き起こす病気です。
「風が吹いただけでも痛い」と言われるほどの強烈な痛みが、ある日突然、発作のように現れるのが特徴です。足の親指の付け根に起こることが最も多いですが、足首や膝、さらには手首や手の指の関節に発症することもあります。放置すると発作を繰り返すだけでなく、関節が変形したり、腎臓などの内臓に悪影響を及ぼしたりするため、しっかりとした治療が必要です。
このような症状はありませんか?
ある日突然、以下のような激しい関節の痛みや腫れを感じたことはありませんか?
- 夜中や明け方に、突然足の親指の付け根が赤く腫れ上がり、激痛が走った
- 痛みが強すぎて、靴を履くことも、歩くこともできない
- 足の甲、アキレス腱、膝、または手首の関節が急に熱を持って腫れている
- 発作が起きる前、関節がムズムズ・ピリピリするような違和感があった
- 健康診断で「尿酸値が高い(高尿酸血症)」と指摘されたことがある
痛風発作のピークは発症から24時間ほどで、その後1〜2週間で自然に痛みが引いていきます。しかし、「治った」と思って放置してしまうと、また必ず激痛の発作を繰り返すため、痛みが引いた後も継続的なケアが大切です。
痛みの原因と発症しやすい方
痛風発作の直接的な原因は、血液中の尿酸値が高くなること(高尿酸血症)です。尿酸の元となる「プリン体」を多く含む食事(ビール、レバー、魚卵など)の摂りすぎや、肥満、過度なストレス、激しい無酸素運動などが影響します。
- 30代〜50代の働き盛りの男性(患者さんの圧倒的多数を占めます)
- お酒をよく飲む方、または食べるのが好きで肥満気味の方
- 閉経後の女性(女性ホルモンには尿酸を排出する働きがあるため、閉経後にリスクが上がります)
当院での診断方法
関節が急に赤く腫れて痛む病気には、痛風発作以外にも「偽痛風(ぎつうふう)」や、ばい菌が入って化膿する「化膿性関節炎(かのうせいかんせつえん)」などがあり、これらを的確に見極めることが非常に重要です。
特に手や腕の関節に症状が出た場合、当院は「手外科専門医」としての深い知識を活かし、他の手の病気と正確に鑑別します。 診断には血液検査を行いますが、当院が強みとしているのが運動器エコー(超音波検査)です。エコー検査では、関節の表面に尿酸の結晶が沈着している様子や、炎症による血流の増加を、痛みを伴わずにリアルタイムで確認できます。
当院の治療法とリハビリ
痛風の治療は、「発作中の激痛を抑える治療」と、「発作が治まった後に尿酸値を下げる治療」の2段階で行います。
1. 保存療法(お薬)
激しい痛みがある発作中は、患部を高くして安静にし、痛み止めの飲み薬(消炎鎮痛剤など)で炎症を抑えます。尿酸値を下げるお薬は、発作中に飲み始めるとかえって痛みが悪化するため使用しません。
発作が治まった後に、尿酸値を下げるお薬の内服を開始します。
2. 日常生活でできる体質改善
痛風の再発を防ぐためには、お薬だけでなく、患者さんご自身の日常生活の見直しが非常に大切です。以下のようなポイントを意識して、体質改善を目指しましょう。
適度な有酸素運動: 激しい筋トレ(無酸素運動)はかえって尿酸値を上げてしまいます。息が弾む程度のウォーキングのような、無理のない有酸素運動を継続し、適正体重を目指すことが大切です。
こまめな水分補給: 尿酸は尿と一緒に体の外へ排出されます。心臓や腎臓に持病がない場合は、1日2リットルを目安にお水を飲み、尿の量を増やすことが効果的です。甘いジュースは避けましょう。
プリン体の多い食事を控える: レバーなどの内臓類、白子やイクラなどの魚卵、一部の魚介類にはプリン体が多く含まれます。極端に制限しすぎる必要はありませんが、食べ過ぎには注意し、バランスの良い食事を心がけてください。
アルコールの見直し: 「ビールさえ控えれば大丈夫」と思われがちですが、アルコールそのものに尿酸値を上げる働きがあります。飲む量を減らし、週に数回は休肝日を設けましょう。
院長からのメッセージ
「突然の激痛で仕事に行けず、職場に迷惑をかけてしまった」「歩くたびに激痛が走り、トイレに行くのも辛い」 痛風発作の痛みは、働き盛りの皆さまの生活と仕事に大きな支障をきたしてしまいます。
「痛みが引いたからもう大丈夫」と放置してしまう方が多いのが痛風の怖いところです。体の中の尿酸の結晶は消えておらず、必ずまたつらい発作がやってきます。
当院では、患者さんと一緒に健康な身体を取り戻すお手伝いをいたします。東京都北区・王子駅前の通いやすいクリニックですので、突然の関節の痛みでお困りの際は、どうぞお早めにご相談ください。
この記事を監修した人
伊藤祥三(王子駅前さくら整形外科・手のクリニック 院長)
日本専門医機構認定 整形外科専門医・指導医 / 日本手外科学会認定 手外科専門医・指導医

