変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)とは、膝の関節にある「軟骨(なんこつ)」が少しずつすり減り、骨同士がこすれ合って炎症が起きることで、膝に痛みや腫れが生じる病気です。
正常な膝関節の表面は、弾力のある軟骨で覆われており、これがクッションの役割を果たしています。しかし、長年の歩行や体重の負担によってこのクッションがすり減ると、関節の動きが滑らかさを失い、強い痛みや「膝に水が溜まる」といったつらい症状を引き起こします。
このような症状はありませんか?
日常の生活で、以下のような膝の痛みや違和感を感じたことはありませんか?
- 椅子から立ち上がる時や、歩き始めに膝が痛む(少し歩くと楽になる)
- 階段の上り下り、特に「下りる時」に膝が辛い
- 正座ができない、または膝がまっすぐ伸びきらなくなった
- 夕方になると膝が腫れたり、熱を持ったりする
- 昔に比べて、O脚(がに股)がひどくなってきた気がする
初期のうちは「休めば痛みが引く」ことが多いですが、進行すると安静にしていても痛むようになり、外出が億劫になってしまいます。症状が軽いうちに、早めにご相談いただくことが大切です。
痛みの原因と発症しやすい方
変形性膝関節症の主な原因は、加齢による軟骨の老化や、体重の増加、太ももの筋力低下です。また、過去にスポーツ等で膝のケガ(半月板損傷や靭帯損傷など)をしたことがある方は、将来的に発症しやすくなる傾向があります。
- 50代以降の中高年の方、特に女性(ホルモンバランスの変化や筋力低下が影響します)
- 体重が増え気味で、膝に負担がかかっている方
- 立ち仕事や、重い物を運ぶお仕事の方
当院での診断方法
診断では、膝の腫れや関節の動く範囲を確認し、レントゲン検査で「軟骨がどれくらいすり減っているか」「骨にトゲ(骨棘)ができていないか」を調べます。
さらに当院では、運動器超音波(エコー)を用いた痛みの少ない検査を併用しています。レントゲンには映らない膝の半月板のダメージ、関節内に「水(関節液)がどれくらい溜まっているか」をリアルタイムで確認し、患者さんと一緒にモニターを見ながら現在の状態を分かりやすくご説明いたします。
※より精密な画像診断(MRI検査など)が必要な場合は、速やかに連携する専門医療機関をご紹介し、スムーズに検査を受けていただける体制を整えています。
当院の治療法
変形性膝関節症は、早い段階で治療を始めれば、手術をせずに進行を遅らせ、痛みのない生活を送ることが十分に可能です。
1. 保存療法(お薬や関節内注射)
痛みが強い時は、飲み薬や塗り薬で炎症を抑えます。また、すり減った軟骨の働きを補うために、関節の動きを滑らかにする「ヒアルロン酸注射」を行います。
2. リハビリテーション(最新機器とメディカルピラティス)
痛みの経過によっては、リハビリ室での治療を並行して行います。最新の物理療法機器(フィジオアクティブ・フィジオソノ)を活用し、膝関節周囲の血流改善を促します。
また、膝の痛みを根本から改善するには、「太ももの筋肉(大腿四頭筋)」を鍛えることと、「正しい歩き方」を身につけることが不可欠です。メディカルピラティスなどを活用し、膝への負担を減らす身体の使い方を理学療法士が丁寧に指導し、痛みの再発を防ぐ身体づくりをサポートします。
3. 重症例への対応
膝の変形が末期まで進行し、人工膝関節置換術などの大きな手術が必要と判断される場合には、信頼できる関節外科の専門病院を速やかにご紹介いたします。手術後のリハビリは、再び当院の広々とした空間で安心して継続していただけます。
院長からのメッセージ
「膝が痛くて旅行に行けない」「お友達との外出を断るようになってしまった」 変形性膝関節症の痛みは、患者さんから「歩く楽しみ」を奪い、日々の生活を狭めてしまいます。
「年だから仕方ない」と諦める必要はありません。適切な注射でお痛みを和らげ、ピラティス等のリハビリで筋力をつけることで、多くの方が再びご自身の足でしっかりと歩けるようになっています。
当院は、患者さんがいくつになっても笑顔で歩けるよう、専門医としての知識と最新の設備でサポートいたします。東京都北区・王子駅前の通いやすいクリニックですので、どうぞおひとりで我慢せず、お気軽にご相談にいらしてください。
この記事を監修した人
伊藤祥三(王子駅前さくら整形外科・手のクリニック 院長)
日本専門医機構認定 整形外科専門医・指導医 / 日本手外科学会認定 手外科専門医・指導医

